はいやくブログ

2014年5月28日(水)
『漢方薬の説明で注意すること』

みなさん、はじめまして。

吉田薬局の大石と申します。

吉田薬局では漢方薬の処方がよく処方されます。
そこで漢方薬の説明で注意することを紹介してみたいと思います。

漢方薬の説明は西洋薬とは少し違います。
風邪薬を例に挙げると
西洋薬は「咳止め」「熱さまし」という特定の薬効がありそのまま説明することがほとんどですが、
漢方薬は「のどを潤す」「汗をだす」という表現をすることが多いです。

これは漢方が病気の症状だけではなく、その時の体質・状態を診て治療を行うからです。

このことから漢方では同じ病気でも違う漢方を使うことがあるという意味で『同病異治』という言葉が使われます。
逆に違う病気でも同じ漢方を使うこともあり、これを『異病同治』と言います。

ここが漢方の難しいところでもあり、また面白いところでもあります。

漢方の説明をするときに心がけることは
①患者さんに漢方が処方されたときにどう説明するのか。
②この漢方が患者さんに合わず、効かなかった場合、次にどのような漢方が選択されるのか。
③その場合、1つ目の漢方と2つ目の漢方の違いはどう違うのか。
④また、ほかに治療法があるのか
などなど考えて説明します。
常に②を想定して説明しないと効果がなかったときに患者さんは「漢方は効かないもの」だと思ってしまいます。

漢方は体質に合えば十分に効果が期待できるものです。
患者さんの体質に合う漢方を見つけるまで受診を継続できるかは薬剤師の説明の仕方に左右されることがあります。

そのことを忘れずに日々患者さんとお話しすることを心がけています。