その他のご質問
- 4-1 飲み薬の入っていた容器を次回持っていけば再利用していただけますか?
- 水剤(内服用)の容器は、滅菌処理しているものを使用しておりますので、大変申し訳ございませんが、一度使用した容器を再利用することは行っておりません。ご理解ご協力をお願いいたします。
- 4-2 薬にも品質的な有効期限があるそうですが、あまり使われない薬だと、病院や薬局でもその期限が切れてしまったりしませんか?
- 病院や薬局では、医薬品の有効期限をはじめ品質管理には十分注意しています。調剤するときには、「先入れ・先出し」を励行し、やむを得ず期限が切れてしまった医薬品に関しましては、直ちに破棄するようにしていますので、安心してご服用下さい。
- 4-3 よく栄養ドリンクなどに「医薬部外品」と書かれていますが、これは「医薬品」とはどこが違うのですか?
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「医薬部外品」とは、下記の項目が目的とされており、かつ、人体に対する作用が緩和なものであって、器具・器械でないもの及びこれらに準ずるもので、厚生労働大臣の指定するものをいいます。
- 吐き気その他の不快感または口臭若しくは体臭の防止
- あせも、ただれ等の防止
- 脱毛の防止、育毛または除毛
- 人または動物の保健のために行う、ねずみ、はえ、蚊、のみ等の駆除または防止
また、一般の小売店でも買えるのが「医薬部外品」。薬局で購入できるものが「医薬品」ともいえます。これは、「医薬品」は体質や症状に応じて選ぶことが大切で、薬剤師の助言が必要な場合があるからです。
因みに、ドリンク剤の場合、「医薬部外品」と「医薬品」の違いは、配合成分の種類や量によります。 - 4-4 お酒を沢山飲む人は、麻酔が効きにくくなると聞いたのですが本当ですか?
- 本当です。体内に入った麻酔成分は、肝臓内のミクロゾームエタノール酸化酵素(MEOS)という酵素の働きによって代謝されます。ところが、この「MEOS」は、体内にアルコールが入ると他の薬剤や毒物よりもアルコールを優先して代謝する働きがあります。そのため、お酒を飲み続けている人の場合、日頃からアルコールの代謝の為に「MEOS」はどんどん使われますから、「MEOS」の活性度合は強くなっていきます。そして「MEOS」が強くなると、アルコールだけでなく、麻酔などの医薬品に対する代謝能力も高まるので、通常の量の麻酔を投与しても、すぐに分解されてしまうのです。
ですから、お酒を沢山飲まれる方には、麻酔が効きにくくなる、というのは本当の話です。 - 4-5 TVのCMなどでよく耳にする「生薬」って何ですか?
- 薬用となる植物、動物、鉱物の全体、あるいはその一部を生のまま、または簡単な加工を施して、疾病の治療に用いる物質のことです。(天然由来の薬物で、広くは抽出エキスや医薬品原料となる天然物も含みます。)生薬は、人類の長い歴史の中で培われてきたもので、伝承薬物とか伝統薬物、あるいは民間薬などとも呼ばれています。
生薬として用いられる植物には、ドクダミ、オオバコ、イノコヅチなどのように、一般的には雑草の仲間とされているものもあります。また、コショウ、ショウガ、ニンニク、サフラン、ウコンなどのように香辛料に使われているものも重要な生薬なのです。
他にもショウキョウはショウガの根茎、カッコンはクズの根 (このデンプンでクズ湯を作ります)、タイソウはナツメの果実、ケイシはシナモン、シャクヤクはシャクヤクの根というように、生薬には日常生活の中で身近な身のまわりにある植物から作られたものも数多く含まれています。 - 4-6 一般の薬(西洋薬)と漢方薬はどこが違うのですか?
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西洋薬と漢方薬には、それぞれ以下のような特徴があります。
西洋薬
病気の原因である細菌を殺すことに主眼をおいています。
有効成分が単一で切れ味が鋭く、即効性に優れているのが特徴です。
また、熱や痛みをとる、菌を殺すといった直接的な治療に特化している為、逆に一つの薬でいろいろな症状に対応することには不向きです。
漢方薬
生体の「免疫力」を高めることに主眼をおいています。
いくつもの生薬を組み合わせている為、一つの薬でいろいろな症状に対応することが可能です。
ただし、「免疫力」を重視している為、一般的に即効性という点では西洋薬に劣るとされています。漢方の場合、たとえ同じ「胃潰瘍」という病名でも、その病名だけで薬を決めるわけではありません。患者様ひとりひとりの体質や病気の状態などを見極めながら、最適な漢方薬を処方する、オーダーメイドの治療方法といえます。
- 4-7 錠剤やカプセルの色に、特別な意味がありますか?
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他のお薬と区別しやすくしたり、光を避ける為のものですので、色自体には特別な意味はありません。
- 4-8 薬局で調剤してもらう薬と、ドラッグストアなどのお店で買う薬では何が違うのですか?
- 街の薬局や薬店で販売されている市販薬や置き薬は、「一般用医薬品(OTC薬、市販薬、大衆薬)」とよばれ、カゼや食べ過ぎなどの比較的軽い症状に対して、基本的には個人の判断で用いる薬です。そのため、医療用医薬品に較べて作用がおだやかで、安全性の高い成分が使用されています。また、多くの人の共通の症状に対応できるよう、何種類かの薬が組み合わされて一つになっているのが特徴です。
一方、医療機関で処方される薬は、「医療用医薬品(処方薬、調剤薬)」とよばれ、医師や歯科医師が診断して、その時の病気や症状、患者様の体質に合わせて、一番適した薬を選び、組み合わせて使用するものです。そのため、基本的に一つの薬には一つの成分しか入っていません。カゼの場合も、多くの薬の中から必要なものを必要な量だけ処方して使います。また、一般用医薬品に較べて作用の強いものも多く、指示を守って使用することが大切です。