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ノロウイルスによる感染性胃腸炎が多発しています。例年初冬から増加し始め、12月頃に発生のピークを迎えますが、2月頃までは発生しやすい期間とされています。昭和56年から始まった感染性胃腸炎に関する統計でも、今年は過去最多の患者数を記録しています。
●感染性胃腸炎の症状
主な症状は嘔吐と下痢です。特に抵抗力の弱い幼児やお年寄りが感染しやすく、その症状は嘔吐のみ、下痢のみの場合や、嘔吐のあと下痢となる場合など様々です。また、症状の程度にも個人差があり、37~38℃の発熱がみられることもあります。嘔吐や下痢・発熱で脱水症状を引き起こすこともあるので十分な注意が必要です。
●感染の経路と予防
感染者の吐物や便の中に含まれるウイルスが、手や手で触れたものを介して口に入り感染する場合や、吐物の飛沫から感染する場合もあります。また、ウイルスに汚染された二枚貝を、加熱が不完全なまま食べることにより感染してしまう時もあります。
ノロウイルスにはワクチンなどの有効な治療薬がありませんので、予防が一番大切です。予防策としては、経口感染を防ぐために、手洗い・うがいを励行し清潔を保つこと。また、ウイルスに汚染している可能性のある食品を調理する場合は、中心温度85度以上で1分間以上加熱してください。そして、感染者の便や吐物の処理をする時は、ビニール手袋を使用し、汚れた場所の消毒は、市販の漂白剤を希釈したものでよく拭いてください。